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[02]健全な育成土壌の構造を、団粒構造と申しますが?

団粒構造とは、土の中にある小さな単位が団子になることです。土の中には岩石鉱物や粘土、腐植や微生物など小さなものがあり、これらが電気的にプラス・マイナスで結ばれたり、菌の出す粘質物質で糊付けされたりして、団子状に寄り合され、こうして一旦出来た団子が更に寄り合って大きな団子になります。水にさらされても壊れにくく、1ミリ~5ミリになった団子を団粒と呼び、この団粒で出来た土を団粒構造化された土と言います。

団粒構造は、微生物や腐植の導入により土中の微生物層の改善・土の団粒構造化が促進され、排水性・保水性・通気性など、肥えた理想的な土壌にする事なのです。従いまして、土づくりの基本は、団粒構造を形成する事、作物の根がしっかりと張り、健全に生育が出来る土壌を作る事につきます。

単粒・細粒構造の土壌を団粒構造の土壌へ作り変える事なのです。

堆肥や緑肥(有機物)を施した土の中には、微生物、昆虫、ミミズ等のたくさんの生き物が棲み、いつも土を耕しています。そして、昆虫やミミズ等の小動物の分泌物、作物の根から排出される分泌物【有害代謝産物】や、微生物からの分泌物、カビの菌糸などが土の粒子を団子状に結びつけて、団粒にするのです。それが土づくりを怠り化学肥料の多用は、もともと火山性の酸性土壌だった日本の田畑 を更に酸性化させているのです。ほとんどの作物は、弱酸性から中性が生育しやすいと言われています。

団粒の構造は、単粒よりも大きく凸凹が多く内部に小さな隙間を多く持って形成されます。

これら大小の団子粒が組み合わさる事により、さまざまな隙間をもった土壌となり毛管水をしっかりと保持【保水性】して土が乾くのを防ぐとともに、余分な水は短時間に排除【排水性】する機能を有します。そして、団粒の隙間を通り土中深くまで空気が届く【通気性】様になります。

単粒土の中の水は、晴天が続くと地表に移動しすぐに乾燥し、パサパサに固まり、逆に多く水を含むと、トロトロ状になり通気性が阻害され根腐れなどを起こし易くなります。

こうした隙間には細菌、放線菌、その他、さまざまな菌群が共存し、更に団粒化が進みます。団粒化した土壌は、ふかふかで軟らかく、養分供給力も高くなります。

その結果、雨水を蓄え日照りの時は、作物に水を与え、冷夏でも土の中は、温かく酸素を取り込みやすく、そして微生物などが放出する抗生物質、ホルモン、ビタミン類のおかげで病害虫や、天候不順時にも強い健全な作物ができるのです。

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